公開日:2022.10.15
更新日:2023.09.15
Squareでサブスク決済を設定【非公式完全ガイド】
キャッシュレス決済サービスのSquare(スクエア)で自動継続課金、いわゆるサブスク決済を設定する方法を解説します。
コストは決済手数料3.75%もしくは3.6%(使用する機能による。このあと解説します)のみ。
初期費用・月額固定費はゼロで利用できます。
筆者も実際に利用していますが非常にラクです。
決済完了時にメール通知が届いて履歴は一元管理、売上金は毎週自動で振込してくれます(金額に関わらず手数料無料)


この記事ではSquareの自動継続課金を2年以上フル活用している筆者が、使い方を分かりやすく解説します。
まずはSquareアカウントの作成から(無料、5分で完了)

Squareの利用自体がまだのかたは、最初に公式サイトからアカウント作成をお済ませください。
売り上げが発生しない限り一切お金はかかりません。
準備物は
- 銀行口座情報(売上の入金用)
- 運転免許証などの身分証(スマホで撮ってアップロード)
になります。
完了したら以下にて、実際に請求書(顧客に送る決済リンク)を作成し、顧客が支払い操作を完了するまでを案内します。
Squareのサブスク決済(自動継続課金)には2種類ある

まず、Squareのサブスク決済には「定期請求書」「サブスクリプション」2種類の機能があり、あなたの事業に合わせて選択することになります。
違いをまず簡潔に言うと
- 定期請求書は個別の顧客ごとに違ったサービス・金額の決済に使う
- サブスクリプションはあらかじめ決まったプラン料金などの決済に使う
具体的にどういうことか?それぞれ詳しく見てみましょう。
「定期請求書」は顧客ごとに作成する個別の決済プラン

定期請求書は、個別に見積りが必要な商品・サービスの決済に使います。
たとえば筆者は、顧客から毎月定額のホームページ管理費をいただいていますが、顧客ごとの見積りとなり皆さま金額が違います。
そういったケースにマッチする機能で、まさに”定期的に発送する請求書”。
毎月自動で請求書がメールで送られ、自動でカード決済までやってくれる機能です。
決済手数料や手続きの流れ・特徴など
定期請求書の決済手数料は3.75%です。
手続きとしては顧客にメールで決済ページのリンクを送り、開いてもらいカード情報を入力、以上で完了です。
カード情報は保存されるため、以降は何もせずとも指定した頻度で自動決済されます。
また便利な点として、決済期間中に決済金額や支払日を簡単に変更できます。
契約期間中に提供サービス内容・金額を変更した場合や、顧客からのご要望で決済日を変更する、サービスの値上げなど‥。
いったんキャンセルして再度手続きなどの手間をかけず、管理画面から簡単に変更が可能です。
インボイス制度にも対応可
定期請求書の特徴から、BtoB(企業間の取引)に使われるのが一般的かと思います。
そうなると、2023年10月開始のインボイス制度の対応は必須事項ですが、Squareは対応可能ですのでご安心ください。
詳しくは、実際の設定手順の中で解説します。
「サブスクリプション」は決まったサービスの定期決済に使用

対してサブスクリプションは、あらかじめ用意した固定の料金プランでの決済に便利です。
例えばスポーツジムの「○○会員:月会費○○円 」でしたり、習いごとの月謝ですね。
ひとつ「この金額・頻度で」というプランを作成し、そこから不特定多数の顧客に契約いただく形になります。
決済手数料や手続きの流れ・ほか特徴など
サブスクリプションの決済手数料は3.6%です。
前述の定期請求書が3.75%でしたので、少し安くなります。
手続きは、オンラインなら決済用ページのリンクを作成してホームページ・SNSなどに貼り付け。
対面なら決済ページを開いたタブレットをお渡ししたり、決済ページをQRコード化してお客様のスマホで読み取ってもらうなどがスムーズですね。
なお注意点として、サブスクリプションの場合、定期請求書では可能だった決済金額や支払日の途中変更ができません。
変更する場合は一度解除し、再度手続きが必要になります。
※とはいえ実際は固定のサービスとして提供する以上、金額・支払日をお客様ごとに変更することは少ないと思います。
変更が発生するのは店舗側での料金改定時などでしょう。
あなたにマッチするのは、どちらの機能だったでしょうか?

以上、あなたの事業にマッチする機能はどちらか決まりましたでしょうか。
それでは以下より、実際の設定手順を解説していきます。
最初に「定期請求書」から解説していきますので「サブスクリプション」に該当するかたは以下リンクから移動してご覧ください。
「定期請求書」の設定方法

請求書(支払いリンク)を作成
まずは、顧客にメールなどで送信する請求書(カード情報を登録してもらう支払いページのリンク)を作成していきましょう。
新規作成画面を開く
Square管理画面の左側メニュー「請求書」をクリック

「定期請求書」をクリック

「定期請求書を設定」をクリック

請求書の詳細
画面が開くとまず、「請求書の詳細」という見出しで、下図のようなお客様情報の入力欄が表示されます。

「顧客」欄に名前と、メールアドレスまたは電話番号のいずれかを入力します。
※メールアドレスと電話番号は、顧客に請求書を送る送信先情報として必要なものです。そのため電話番号は携帯電話番号である必要があります(SMSで送信)
固定電話番号を入力しても特にエラーにならず、しかし何も送れない、というだけですのでご注意ください。
入力すると「(入力内容)様の新顧客情報を作成」と青文字が出ますのでクリック

顧客情報を入力します。
お名前に加えて、メールアドレスor電話番号が必須入力。「その他の情報について」は任意で大丈夫です。
入力したら右下「保存」をクリックします。

「請求書の件名」「メッセージ」は任意ですが、お客様に分かりやすい情報を書いてあげると良いです。

「サービス提供日」は、請求の対象とするサービスが提供された(される)日付を入力するものですが「なし」のままでも大丈夫です。

適格事業者の登録番号(インボイス制度)入力について
2023年10月開始のインボイス制度について
適格事業者の登録番号を請求書に記載が必要になりますが、現時点(2023年5月)では「メッセージ欄」に入力で対応が可能になります。

実際、顧客にメールで送信される請求書には、下図のように表示されます。

こちらの対応で問題ありません。Square公式サポートに確認済みです。
また今後において専用の記載欄を設ける場合は、きちんと加盟店にお知らせが届くとのことですので、ご安心いただいて大丈夫です。
2023年6月追記
Square公式より「インボイス制度への対応に向けて準備中」とのアナウンスがありました。
加盟店さまがお客さまへ発行する請求書やレシート、領収書については、2023年10月1日の制度の開始までに、Squareに「適格請求書発行事業者」の登録番号を入力できるよう対応します。これにより、レシート、領収書、請求書などSquareの製品・サービスにて登録番号の表示が可能となります。
また、消費税額や適用税率の記載など他の要件についても、2023年10月1日までに対応いたします。インボイス制度対応の準備が整い次第、加盟店のみなさまへご連絡させていただきます。恐れ入りますが、今しばらくお待ちいただきますようお願いいたします。
Square加盟店コミュニティより
自分のアカウントに登録番号を設定しておけば、請求書に自動で掲載される形になるのかなと考えています(勝手な想像ですが)
何はともあれ、安心ですね。
定期送信のスケジュール
- 「開始」‥いますぐ送信のままであれば、画面右上の送信ボタンを押した時点で顧客に請求書が送信されます。送信日を指定することも可能です。
- 「繰り返す頻度」‥支払いの頻度。月払いなら「1ヶ月ごと」ですね。
- 「終了」‥定期請求を何回行うか?です。回数に限度がない(顧客があなたのサービスを解約しない限り支払いが続くなど)の場合は「不要」のままで大丈夫です。
- 「請求書の支払い期限」‥特に理由がなければ「受け取り次第のお支払い」のままにします。
- 「自動引き落とし」‥チェックを入れます。

単位品目
請求内容(サービス・商品)を入力します。
商品名と、金額に関しては単価を入力すれば合計金額を自動で出してくれます。

支払いオプション
「クレジットカードまたはデビットカード」のままで大丈夫です。

コミュニケーション
どういう形でお客様に請求書をお送りするか?の選択肢です。

最初に入力した顧客情報のメールアドレスもしくは電話番号へのSNSが選択でき、さらには「受取先を追加」をクリックすると、複数のメールアドレスに送信も可です。
なお「手動」とは、LINEやSNSのDMなどに送りたいときに使います。請求書のリンクURLが生成され、それを手動で貼り付けてDMで送る方法です。
その他のオプション
もし必要があれば入力します。

- 「届け先住所」‥お客様がカード情報を入力する画面に、住所の入力欄を追加します。
- 「添付」‥画像やPDFなどを請求書に添付できます。
- 「カスタムフィールド」‥ほか誕生日などの入力欄などを追加できるものですが、有料プランのみの設定になります。
「送信」ボタンで顧客に請求書を送信
以上、すべて入力したら、右上の「送信」をクリックします。
※「共有方法」を「手動」にしている場合は「作成」という名前になっています。

支払いをする(顧客の操作)
顧客には、下図のような請求書が送信されます。
「カードで支払う」をクリックして貰います。

すると画面が切り替わるので、カード番号を入力、「カード情報を(加盟店名)に保存する」にチェックを入れてもらった上で「(金額)を支払い」をクリック。
これで完了です。

「カード情報を(加盟店名)に保存する」にチェックを入れることで、以後顧客は何もしなくても翌月以降の同じ日に自動でカード決済がされます。(決済完了後、加盟店側にも顧客側にも通知メールが届きます)
お客様には「チェックを入れていただくことで毎月自動で決済できるようになりますので、お願いします」などと依頼すると良いでしょう。
「定期請求書」については、以上になります。
「サブスクリプション」の設定方法

サブスクリプションのプランを作成する
- 左側メニュー「支払い」
- 「サブスクリプション」
の順にクリック

「プラン」をクリック

「プランを作成」をクリック

すると、どんな内容のプランにするか?設定する画面が開きます。

設定項目をひとつずつ見ていきましょう。
名前・価格
プランの名前と、1回あたりの決済額を設定します。

「名前」に関しては、Squareの管理画面ならびに顧客が操作する決済画面にも表示されるため、分かりやすい名前を付けます。
頻度
どういった頻度で決済するかを選択します。

- 毎週
- 隔週
- 月ごと
- 四半期
- 6ヶ月ごと(年に2回)
- 毎年
から選択できます。月謝などであれば「月ごと」、年会費なら「毎年」といった具合ですね。
プラン終了
有期のプランか(何回で支払いを完了させるか)を設定します。

- なし
- 請求サイクル#回のあと
という選択肢があり「請求サイクル#回のあと」を選択すると、何回で終了するか?を設定できます。

上図だと、毎月¥5,000の決済が6ヶ月で終了、言わば「6ヶ月コース」といったプランになりますね。
期間を設けないプランなら「なし」のままで大丈夫です。顧客が解約しない限り定期決済が続きます。
無料トライアル
プランに、無料のお試し期間を設けることができます。

月額プランに初月無料を設けるなら、下図のように指定します。

お会計リンク
ONにすると、プランのリンク(https://〜といったアドレス)が自動で作成されます。

作成されたリンクを顧客にメールやSNSメッセージなどで送信したり、ホームページに貼り付けることで、オンラインでも手続きしてもらえるようになるので便利です。
特に理由がなければONにしておきましょう。
サブスクリプションを一時停止
ONにすると、顧客が定期決済を自由にストップできるようになります。

また、
一時停止期間の制限:請求サイクル別
請求サイクル:○回
とすることで、ストップできる請求サイクルを制限することも可能です。

上図の場合、「頻度」の設定項目で月ごとの決済としているため、最大で3ヶ月間決済をストップできる形になります。
なお無料トライアルと併用する場合は、トライアル期間が終わった後から停止できるようになります。

プランの保存と、保存後の一覧画面
最後に、右上の「保存」をクリックして完了です!

保存後は、管理画面左メニュー「支払い」→「サブスクリプション」→「プラン」と進めば、一覧表示されます。

右側の青い2つのボタンから
- お会計リンクを使う(作成した場合)
- プランを編集・顧客登録・複製・無効化など
が可能です。
それぞれ見ていきましょう。
お会計リンクを使う
リンクのマークを押すと、「お会計リンクを共有」と表示されますのでクリック

いろんな方法で顧客にお会計リンクにアクセスしてもらえるようになります。

- リンクをコピーします。メール・DMなどで送付するのに使います。
- QRコード画像をダウンロードできます。書面などに添付して顧客のスマホから手続き操作いただくことができます。
- Facebook・X(旧Twitter)に投稿ができます。
- ホームページに貼り付けるための埋め込みコード(HTML)が作成されます。
プランを編集する
三点マークをクリックすると、プランを編集できるようになります。
なお「プランを複製する」「プランを無効にする」はその名の通りで「サブスクリプション」については後述します。

ただ、「プランを編集」で編集できるのは
- プランの名前
- お会計リンク作成の有無
- サブスクリプションを一時停止するか否か
だけで、価格や頻度などは編集できません。

そのため、お店都合でプランの価格改定などがあった際は、一度プランをキャンセルし、新しく作ったプランで顧客に再度決済手続きをしてもらう必要があります。
作成したプランで支払い手続きをする
それでは、作成したプランを顧客に販売、支払い手続きをおこなう手順を解説します。
方法として2通りあるのですが、手軽に完了するお会計リンクからの手続きから見てみましょう。
お会計リンクから手続き
まずはお会計リンクを取得しますので、
- 左側メニュー「支払い」
- 「サブスクリプション」
をクリック。

- 「プラン」
- 任意のプランのリンクマーク
- お会計リンク
をクリック。


状況に合わせた方法で顧客にリンクを共有。アクセスしてもらいます。

お会計リンクにアクセスしてもらうと、下図のような画面が開きます。

お客様情報とカード情報を入力のうえ、最下部の「支払い」をクリックしてもらえれば完了です。
お客様にご案内するにも、さほど難しくはないかと思います。
少し分かりづらいとしたら、電話番号欄に国番号が入っていますが、普通に入力でOK

またクレジットカード欄の「MM/YY」「CVV」とはそれぞれ、有効期限とセキュリティコード(カード裏面の3桁の数字)です。

以上、ごく簡単なお会計リンクですがデメリットとしては、顧客が手続きした瞬間が初回の決済日となり、指定ができません。
そのため例えばサービスの申し込み(プランの手続き)翌月から決済を開始したい、などの場合は、お会計リンクからは出来ないため、次に解説する「サブスクリプションの作成」という方法を使う必要があります。
サブスクリプションを作成
決済開始日を任意に設定できる「サブスクリプションを作成」を解説します。
最後、顧客への案内が少しだけややこしいですが、しっかり解説しますのでご安心ください。
なお、流れとしてプランと決済日を設定した請求リンクをお客様にお送りし、カード情報入力の手続きをしてもらうため
- お客様の氏名
- メールアドレス
をお預かりしておく必要があります。
それではやっていきましょう。
- 左側メニュー「支払い」
- 「サブスクリプション」
をクリック。

「サブスクリプションを作成」をクリック。

- どの顧客に
- どのプランを
- いつからの支払い
で売るか?を設定する画面が開きます。

順に入力していきましょう。
「登録者の詳細」に顧客の名前を入力すると「(顧客名)様の新顧客情報を作成」と出ますのでクリック。

必要なのは赤枠の姓名、メールアドレスもしくは電話番号で、あとは任意です。
なお電話番号は決済通知などをSMSで送るためのもので、携帯電話番号である必要があります。

「プランの詳細」では、作成済みのプランから販売するものを選択します。

「請求の詳細」から初回のカード決済日を指定できます。
- 「今日」をクリックするとカレンダーが表示されますので
- 任意の日時をクリック

月払いのプランで「開始日」5/25とした場合は以降6/25、7/25‥といった具合に、毎月同じ日に決済がかかります。
「支払い方法」は、「請求書をメールで送信する」を選択します。

最後に画面右上「開始」をクリックすると、顧客に請求書(決済用のカード情報を入力してもらうための)メールが届きます。

顧客に届くメールはこのようなものです。

実は、メール内の文言のうち以下がちょっとだけややこしいです。
「(プラン名)」にご登録いただきありがとうございます。最初の支払いを行うための請求書が(「開始日」に設定した日付)に送信されます。
どういうことかと言いますと「請求の詳細」にて「開始日」に設定した日付。

この日に、請求(カード決済手続き)のメールが届きます。

そのため例えば、決済開始日としたい5/31に顧客に決済メールが届いて、実際に手続きしてもらうのが翌日の6/1だとすると、決済開始日は手続きをした6/1にずれ込みます。
月末入金で一元管理したいなどの場合は不便になってしまいますね。
(特に問題ないのであればこのままで大丈夫です)
そこで、実はサブスク設定時の「サブスクリプションが作成されました」メール内のリンクからもカード情報をあらかじめ入力ができますので、決済開始日前までに顧客に手続きをお願いする、という対処法があります。
メール内「支払い方法の更新」をクリック。

開いた画面からカード情報を入力いただけます。

これできちんと「開始日」に設定した日付で決済がかかるようになります。
顧客には「(指定した開始日)が初回の決済日になりますので、前日までにメール内の『支払い方法の更新』からお手続きいただけますか」と案内するとご理解いただけると思います。
結局は、事前にカード番号が登録されていれば「開始日」に初回の決済がかかり、実は「請求の詳細」「支払い方法」から「クレジットカードまたはデビットカード」を選択すればカード情報が入力できます。


ただ、顧客からカード情報をお預かりして店舗側で入力、というのはあまり現実的ではないかなあと思いますので、上記のような流れが良いかと思います。
まとめ
Squareで自動継続課金を設定する方法は以上となります。
筆者は自身の事業で、2年以上Squareを使ってサブスク決済を利用していますが、とても助かっています。
本記事を参考に、ぜひ活用してみてください。